小さな花たち

旅先や日々の生活で見過ごされそうなひとときを、思いのままに綴ります

ちょっと不思議なアートの世界へ

紅葉が美しい季節になると、なぜかアートに触れたくなる、芸術の秋。今日は、最近、目にしたアートで、とりわけ印象に残っているものをいくつか…。

最初は、切り絵作家の柴田あゆみさんの作品。テレビ番組『徹子の部屋』に出演されていたのを見て、その作品の幻想的な美しさに目を奪われた。彼女の切り絵が独特なのは、何層にも連なる紙に切り込みを入れて一つの世界を作り出し、奥から光を当てることで、奥行きのある立体的な作品に仕上げていること。光が当たっていない部分には陰影が生まれ、光と影が作品を一層幻想的にする。何層にも連なった、あのずっと奥まで入っていきたい、あの風景の中に入り込みたい!などと思いながら見ていたら、彼女自身が、作品の中に入ってみたいという気持ちを持って創作しているのだとか。

手のひらサイズの小さな作品では、こんなところまで誰も見ないし、見えないだろう、という部分にも、人が生活している風景が切り出されているなど、小さな仕掛けがあったりする。表現されている世界は、森林や建物が立ち並ぶ様子など、現実に存在するものなのだが、光を当てることによって、とても幻想的で、温かで、神々しさすら感じられる。作品は、手のひらに乗ったり、瓶の中で表現されるような小さなものから、実際に中に入っていかれるような大きな舞台芸術まで。どの作品も、見ているだけで癒され、見飽きることがない。ずっと見ていたい、さらに、奥の一番明るいところまで入っていきたい、そんな気持ちになる作品だ。

(以下のサイトをクリックして、下にスクロールすると、幻想的な作品の数々が見られます)

www.kamigamino-mori.com

二つ目は、たまたまYouTubeで見たアート。1枚の絵が出来上がるまでの過程がすべてわかるのだが、とにかく目が離せない。絵の具の「点」が「面」になっていき、やがて景色が出現し、いつの間にか奥行きが生まれる。小道に木々や花々、そして人が描き出される。実際に筆を使って描いているのは、人くらいだ。ほかは、いろいろな道具を使って、1枚の絵が完成する。ほかにも、いろいろな風景のものがアップされているが、どれも描かれていく過程がとても面白く、動画を少し前に戻して、どこからどのようにしてその風景が生み出されたのかを再確認してしまったりするほどだ。絵の具の「点」から一つの風景が生み出されるプロセスを見つめていると、自分もその中に吸い込まれていくような感覚すら感じられる不思議な世界だ。

youtu.be

最後は、私の知人で、立体アーティストの田村映二さんの紹介。鮮やかな色使いで、動物や人が描かれ、まるで絵本の世界のような、わくわくするイラスト。企業カレンダーやCDジャケット、書籍の表紙、パッケージ、ディスプレイなどさまざまな媒体で使われている。明日18日(土)から、東京の谷中(やなか)で展覧会を開催予定。以下に案内を入れさせていただきます。

youtu.be

・私の好きな美術館の一つである、「クレマチスの丘 ヴァンジ彫刻庭園美術館」について、以下のブログで取り上げています。よろしければ、あわせて読んでいただけたらうれしいです。

smallflowers.hatenablog.com