小さな花たち

旅先や日々の生活で見過ごされそうなひとときを、思いのままに綴ります

旅先で出会うカフェ ①

和茶房うの(千葉県)

カフェは、人が出会う場所だが、カフェとの出会いもある。これまで旅先で立ち寄って印象に残っているいくつかのカフェがある。

最初は、千葉県の香取神宮の参道にあるカフェ。レトロでかわいらしい雰囲気の外観にひかれて、中に入った。すると、外観と同じように、中にもいろいろな雑貨が飾られていて、どこに座るか、迷ってしまう。座る場所によって、置かれている雑貨もさまざまで、「景色」が違う。雑貨好きの私は、すべての席に座りたくなってしまうほどだ。ここには、冬の朝に訪れたが、人があまりいない店内に日差しが差し込み、美味しいお団子と抹茶で、心も体もぽかぽかになった。

音楽と珈琲の店 岬(千葉県)

千葉県で印象に残っているカフェをもう一つ。今度は、目の前が海!というカフェ。その店名にある通り、明鐘岬の先端に立つ、映画のモデルにもなったカフェだ。海がすぐ近く、ということで立ち寄ったが、ここのカフェの魅力はそれだけではない。テラス席で海を眺めながら飲み物をいただいたのだが、店内からジャズの音楽が聞こえてくる。ジャズというと、「夜」「バー」「室内」といった印象だが、日中に屋外で海を見ながらジャズを聴く、というのが、とても新鮮な感覚だった。海とジャズ。この組み合わせは、格別だった。

シーバーズカフェ(茨城県

目の前が海、というカフェは茨城県にもある。ここは、日立駅の構内にある。え?駅の構内にあるのに海が見えるの?って思うかもしれない。これは、海に向かって突き出たガラス張りの駅舎ならではの景色だ。都会の駅の構内にあるカフェとは全く雰囲気が違う。平日の朝、開店してすぐ入ったので、人はまばらだった。しばらくして、数名のビジネスマンが、朝の打ち合わせにやってきた。こんな景色を見ながら議論したら、いいアイディアも出てくるんじゃないだろうか。海だけでなく、海沿いの日立バイバスを行く車が、きらきらと日の光を浴びて走っていくのが見える。駅にいることを忘れさせてしまうようなカフェだ。

※海が見える駅として知られる日立駅は、日の出スポットでもある。日立駅については、前回のブログ(1枚の絵のような風景)で取り上げているので、あわせて読んでいただけたら嬉しいです。